アカデミー・フランセーズ

Académie française(アカデミー・フランセーズ)は、17世紀創立のフランスの国立学術団体で、主な役割はフランス語の辞書の編纂や、フランス語の質の維持などです。

正しくないフランス語の用法に注意を促したり、新出単語が男性名詞か女性名詞なのか決定したり、例えば日本語起源の単語を辞書に掲載するかを決めるなど、非常に興味深い仕事をされています。

さて、最近話題のコロナウイルスですが、covid 19は男性名詞でしょうか、女性名詞でしょうか。当初は男性名詞として使用されてきましたが、先週、女性名詞だと定義されました。なぜならば、当初はdu corona virus、つまりvirus(ウイルス)は男性形だから、le covid 19と使われていましたが、本来ならば、corona virus diseaseの頭文字なので、diseaseはフランス語でla maladieで女性名詞だから、正しくはla covid 19と使うべきとのことです。なかなか奥が深いですよね。

http://www.academie-francaise.fr/le-covid-19-ou-la-covid-19

スイスでよく使うdes foisの表現も、par foisの代わりとして使うことは間違った用法だと指摘しています。

http://www.academie-francaise.fr/des-fois

アカデミー・フランセーズのサイトの中の、Dire, ne pas direのコーナーは楽しい内容です。よかったらご覧ください。

http://www.academie-francaise.fr/dire-ne-pas-dire

余談ですが、アカデミー・フランセーズは定員40名で終身制なので、かなり年配の方が多いです。小説家や詩人の他、医者や政治家などメンバーの職業は多岐にわたっているそうです。